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2006/05/31//Wed * 01:58
●○真夜中のピアニスト

真夜中のピアニスト DTSスペシャル・エディション 真夜中のピアニスト DTSスペシャル・エディション
ロマン・デュリス (2006/05/26)
ハピネット・ピクチャーズ

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主人公が驚くほど繊細。
そして脆い。弱い。
こんなに弱い主人公は初めて映画史上個人的に初めて。
あまりに繊細すぎてこわれやすいが故に乱暴になる。
強いもので周りを塗り固めて自分も強い振りをする。
だがものすごく弱い。

そんな糸のような弱さを表現している役者がすごい。
ただピアノのほうは・・残念、実際に弾いて欲しかった
ドラマならさておき、せっかくの映画なので手元が映らない演奏は少し残念だ。
やっぱりホワイト=ナイツのように「ホンモノ」を起用すると
印象の残り方も違う。

ただ今回はこれで成功だったかもしれない。
なにせほんもののピアニストにあの役が演じられるかといわれると不可能だっただろうから。

映画自体は不可解なところで終わる。
悪く言えば何が言いたかったのか分からない。
が、余韻を残し余地を残し、あとから沁みてくる。
私としては「2年後」の表現はあまりに端的すぎたが
ただあの2年後の復讐をする場面を描くために
この映画は撮られたと言っても過言ではないと思う。

ピアノは出てくるが、決して綺麗な世界の話ではなく
むしろ汚い世界にピアノの音色があるからこそ
それだけが何にも増して美しく見えるのだと、この映画は語っている。
なかなか、深い映画かもしれない。

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2006/05/31//Wed * 01:56
●○ジョゼと虎と魚たち

ジョゼと虎と魚たち(通常版) ジョゼと虎と魚たち(通常版)
妻夫木聡 (2004/08/06)
角川エンタテインメント

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洒落てるタイトルだよねぇ。
こういう言葉にも、ジョゼが着ている服や使っているポットにも、作る側のセンスを感じたな。
服だけじゃなく、乳母車の中なんかのも、布地がエスニックだったりして可愛い。

ジョゼの性格にはびっくりだ。我儘で横着で(でもめちゃめちゃ真っ直ぐ。)、女王様気取りだったりする。
自覚しているんだろうし、それに男(役名忘れた)のほうが少し疲れてくることも感じていながらのことだと思う。
なにせジョゼは敏感。男のほう以上に。

その彼氏役の妻夫木くん、上手だけど池脇千鶴の演技が光ってたせいで印象がやや弱い。
でも実際に彼はそのジョゼに惹かれたわけだから、いいのかも。

すごい良かったのは、何かが変わろうとしている瞬間を見事に描いていること。
2人の関係が変化しはじめるときの、ほんの瞬間。
見ず知らずだった2人が出会って、お互いに最初はいい印象も何も抱いてなかったわけだけど
ジョゼがつっかかった態度をとることに、戸惑ったりしてた男が、バカにされてふっと笑う瞬間があるんだよね。
え、なんでここで笑うのかな、って思うんだけどそれが2人の距離が狭まる瞬間で。
同じように2人の心が離れていく瞬間も、言葉じゃなくて表情のカットで表されている。

好感を持っただとか、疲れてきた、だとか、そういうことを友達にあからさまに喋るシーンもないし
もちろん直接言葉にするシーンもないのにしっかり伝わってくる。
音楽も、音楽とはいえないような効果音がところどころにあって効果的だったと思う。
ほかにもドキッとするようなカットがあったり、言葉的な説明がないのに
意味してるものがあったりして。
例えば最後に上野樹里と妻夫木くんが歩いていく後ろ姿なんか。(どっちも役名を忘れたので役者名)

ちょっと小説のほうを読んでみようと思ってる。



2006/05/31//Wed * 01:54
●○やさしい嘘

やさしい嘘 デラックス版 やさしい嘘 デラックス版
エステール・ゴランタン (2005/03/11)
ジェネオン エンタテインメント

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ナゾな映画。

何がナゾなのかというと、
私がこの映画の良さをわからないのか
本当によくない映画なのか
その辺がナゾなのである。

でも、駄作ではないような気がする・・。
なんとなく・・。

だとするとやはり私がもっと成長しなければ
わからないこの映画の魅力があるのかもしれない。

家族の描き方は、リアリティがあって好感が持てた。
家族愛を美化していないし、ありのままの家族の姿、そして
窮地に陥ったときに出る愛情の描き方も自然だったと思う。

どことなく腑に落ちないのは、
映画になるほどのドラマ性がない気がするからだ。
きれいにまとまった作風ではあるけれども、
ドンデン返しもなく終わる。
そこがどうしても、不思議でならないのだ。

まあ、ドンデン返しがないならば
それ以上のものを補える要素が映画の中に入っているはず。
それを私が見抜けなかったのだということにして、
今回は私の技量不足ということにしよう。

この映画を、本当にすばらしいと思う人がいたら、
どこがどうすばらしいのか説明してほしいです。
率直にわからなかったので。



2006/05/31//Wed * 01:52
●○THE 有頂天ホテル

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション
役所広司 (2006/08/11)
東宝

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バタバタバタバタと駆け抜けていった劇、2時間半があっという間だった。
三谷幸喜の映画で(といっても映画しか観たことがないのだが)
あまりガハハと笑えた覚えはないので、もとから笑うつもりで観に行ったわけではない。
でも、意外と笑いどころは多かった方ではないだろうか。
とくに前作に比べると(といっても前作は監督が違うから比べようがないのだが)
単純に笑える箇所は確実に多かった。

言わずと知れた役所さんは上手い。
登場したその時からもうホテルマンとしての気品に抜かりがない。
数ヶ月とか、1年弱とかの稽古や撮影で、どうしてあそこまで人生を描写できるのだろう。
いや、表面的なことを言っているのではない。
「新堂」という人間が、それまで何十年間とキチンと人生を送ってきた人間として、
スクリーンに映し出されているのだ。
「役」をなぜそこまで膨らませ、ああして演じ切れるのか本当にわからない。

そういった意味でやはり役所さんはダントツだが
今回秀でていたのが私の中では2人。
篠原涼子とオダギリジョーだ。

篠原涼子は演じるのがうまい。
残念ながらその奥の人生・・までは見えてこなかったけれども。
「愛しさと~切なさと~」って歌ってたころからは想像つかないくらい
彼女は成長したと思う。
いつの間にか、本物の女優になっている。
今回は色気たっぷりの役どころだったが、それも見事に演じきっていた。
女性の役は他に何人もいた。その中で篠原涼子が演じた役というのは決して
よくデキる女の役ではなかった。
けれども、この映画に出てきたすべての女のなかで、一番魅力的に思えたのは彼女だった。
キャラクターが魅力というよりも、篠原が演じたからこその魅力だと私は思っている。

オダギリジョーは「あずみ」で注目しはじめた俳優だったが
チャン・ツィイーと共演した「オペレッタ狸御殿」が私的に大ハズレだったので
(もっともあれはオダギリジョーのせいではないと思うが)
それ以降あまり着目することはなくなっていた。
しかし、今回の役どころはなかなかイイ。
ホテル従業員の中では一番変わっている人じゃあないだろうか。
見た目から、分かりやすく変なキャラクター。まさに三谷界の住人という印象だったが
キャラクターとしては、これが一番好きかもしれない。
そしてそのキャラを演じきった彼に拍手。

なんだか役者さん達に関する印象ばかり述べてしまった。
脚本だとか、他のことに関する印象が薄いのだ。
とにかくドタバタと過ぎてしまったため
ストーリーに関してはこちらも頭がまとまらない。

とにかく盛り込まれていたので、途中ワケがわからなくなることもあったが
一本「垂れ幕」という軸(?と言っていいのだろうか)があったので安心して観られた節はある。
危ういところで迷子になるところだった。

今まで観てきた彼の作品とくらべると、
(といっても、ラヂオの時間/12人の優しい日本人/笑の大学 の3本だが・・)
あまり引っ張らないから退屈しないし、あっという間に終わる。
だからまた観たいと思うのかもしれない。
2度目に観たときは又別の感想を持って、今度は文句を言っているかもしれないが・・



2006/05/31//Wed * 01:49
●○ホワイト・ナイツ

ホワイトナイツ 白夜 ホワイトナイツ 白夜
ミハイル・バリシニコフ (2005/03/25)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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一年前、大学の授業で見せられて衝撃的だった冒頭のシーンは
こうして2度目の鑑賞にあたっても褪せることはなかった。

まず私自身がダンスをかじっているせいか
彼のムーヴメントに釘付けになる。
彼の肉体、動きは驚くほどしなやかで、自在である。
ダンサーなら誰だってあこがれる肉体だ。
そんな彼が首をつる・・1人、すばらしいダンサーが姿を消す。
・・なんて、勿体ないこと!!
と思うや否や現実に戻される。
それは飽くまで、ステージ上の演技にすぎなかったのだ。

演目であったことを私は1度目で知っていたはずなのに、
またしても同じような思いを抱いてしまった。
「なんて、勿体ないこと!」
それほど彼の肉体は美しくて、死に際の演技は切に迫るものがあるのだ。

この映画は「亡命」という非常に重いテーマを扱っている。
単なるダンサー映画では決して無い。
しかしそういったテーマ、国と国との問題を扱うときに
ダンスがこれほど大きなキーワードになることに驚く。

ダンスというテーマが亡命というテーマから疎外されているわけでも、
そこだけ非日常で描かれているわけでもない。
映画の中でお互いに血を通わせ合っている。

どちらに偏ることもなく、どちらもしっかりと描き出しているこの映画は、
名作としか言いようがないだろう。

国際的政治について私は勉強不足であり、彼らの苦しみを真に理解することは難しかった。
だがダンスに懸ける思いを通じて、少しだけ分かるような気がした。
タップダンサーとバレエダンサー、
二人が息のあったステップを披露するところは、その滑るようななめらかさに思わずため息が出た。



2006/05/31//Wed * 01:48
●○バーバー吉野

バーバー吉野 スペシャル・エディション バーバー吉野 スペシャル・エディション
もたいまさこ (2004/10/22)
ハピネット・ピクチャーズ

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DVDのジャケットからして、ちょっとシュールなコメディかと思いきや。

めちゃめちゃ真面目な映画でした。
と言っても!
暗いシーンや、重たいシーンはありません。
御飯を食べながら気軽に観ることのできる映画です。

「みんな同じ髪型をしている」なんて設定はなんだか妙でありながら、
ストーリーはしっかりしていて
真剣に展開していくので惹きこまれる。ハラハラもする。

最初は子役特有(?)の、ちょっとわざとらしい演技が目に付くこともあったけど
いつのまにか全然気にならなくなっていた。
キャストはほぼ知らない役者ばかりだったけど、皆ハマリ役だったと思う。

やろうと思えばどこまでも笑いに走れる設定のように思えるのに、
それをせずしっかりしたストーリーに展開させているところがいい。
話の展開も劇的でありながら現実味にあふれていて。
まさに、いい映画なんではないでしょうか。



2006/05/31//Wed * 01:46
●○ワンダフルライフ

ワンダフルライフ ワンダフルライフ
ARATA (2003/03/28)
バンダイビジュアル

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こういうの、好き。
説明しすぎない映画。
言葉で説明しようとしてない映画。

音楽もほんと最小限で、
盛り上げるための音楽、ではなくて
同調させるためのちょっとした音楽・・それはとてもさりげない。

一人一人の語る言葉が、セリフじゃなくて
本当に経験が見えてくるような喋りだったのが
最もこの映画のすばらしいところじゃないかと思う。
あれって、本当にキャストの経験なのかな。

セットに関して、撮影スタジオのセットだけがやけにフル装備だったけど
まあ物語の設定上、そういうことなんだから納得はいくものの
あまりに撮影スタジオの精度が高すぎて
逆に設定を問いたくなる。
撮影シーンは大事なシーンだけに、
その業界の“用意のし易さ”に目がいってしまうと神聖さが欠ける。

そこだけがパッと見、残念だったけど
それは私がよく考えてなくて設定上の意味をわかってないのかもしれない。

出てくる人もみんな良くて、映画じたいもとてもいいものでした。
映像もきれいだった。
日本映画っていいな~と思わせられました。



2006/05/31//Wed * 01:44
●○雨に唄えば

雨に唄えば 雨に唄えば
ジーン・ケリー (2005/07/29)
ワーナー・ホーム・ビデオ

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100分間、ずっとワクワクしっぱなし。
そんな映画だった。
とにかく、タップを踏むショー的な場面が楽しかった。
歌が好きな人はミュージカルのシーンが気に入るかもしれないし、
とにかく踊ることや歌うことが好きな人にとっては、まず間違いなく楽しめるでしょう。
印象に残ったタップのシーンから言うと、
もうヴァイオリンを弾きながら(しかも途中から弓が切れてたし!)とか
ピアノも使ったり壁や椅子まで使ったり
とにかく楽しいショーだった。
実際にあんなのやってみたい!と思った。

女優さんもキレイだった。
名前知らないけど・・お人形さんみたいに綺麗。

展開の仕方はトントン拍子で、とくに裏をかいたようなところはない。
都合のいいときに都合のいい小道具や役者が出てきたり
都合のいい境遇になったりして、それはもうあからさま。
そこがいい。
観やすい。
普段で考えればありえないようなことなのだけど、例えば
スターが大衆に取り囲まれるシーンなんて
突如現れたスターのはずなのに、あらかじめ大衆のほうから待機してたり(笑)
基本的に、普通じゃ起こりえないようなことが沢山。
もうこの映画自体がショーだよね。

ストーリーも、無いわけではなくかといって盛り込みすぎず
一本軸のまま貫いていてこれも観やすかった!!
そのちゃんとした1つのテーマは首尾一貫して始めから終わりまで崩れることがなく、
映画としてもよかったと思う。
テーマ自体も関心を寄せられるもので、興味深かった。



2006/05/31//Wed * 01:42
●○NIN×NIN

NIN × NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE プレミアム・エディション NIN × NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE プレミアム・エディション
鈴木雅之 (2005/02/02)
ジェネオン エンタテインメント

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すごいー。恐るべし。NIN×NIN。
あんま期待してなかったというか、「ちょっと楽しめればいっか」くらいの軽い気持ちで借りたビデオ。
そのギャップかもしれないけど、これはすっごくよかった。
まさにアクションあり、笑いあり、涙ありの、究極のエンターテインメントです。
なんつーか・・途中でビデオ止めれない。勢いがあって。
どんどんどんどん乗せられていくっていうか。
本当に楽しかったし、しかも最後は泣いた。
まさかハットリくんで泣かされるとは夢にも思ってなかったよ・・・。
ぜひ、ご一見をお勧めします!
小さな子から大人まで・・・老若男女みんなが楽しめるいい映画だよ。



2006/05/31//Wed * 01:38
●○オペレッタ狸御殿

オペレッタ狸御殿 プレミアム・エディション オペレッタ狸御殿 プレミアム・エディション
チャン・ツィイー (2005/10/21)
ジェネオン エンタテインメント

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批評するっていうことは、基本的に褒めることだってどっかの評論家が言ってたな。
だったらコレは、映像がキレイ、演技もいい、えーと。それから・・・それから・・・
それ以上褒めれない。

楽しみにして見に行ったのにな~。。
なんだかがっかり。
映画の途中でもう出たい!って思ったの初めてだったよ。
お金払って観に行ってるわけだからそれはしなかったけど・・。
なんだろー。
つまんない。
超がつくほどつまんない。
くだらなさすぎだよー。
くだらないことやるよりも歌やダンスでもっと楽しませてほしかったな。
しかも、「くだらなくて笑える」とかじゃない。
ぜんぜん笑えない。
私の後ろに座ってた男性は一人だけ笑ってたけど・・。
まー、面白いって感じる人もいるんだなーと。
ちょっとそういう人とは友達になれないかも。
っていうくらい私は楽しめなかった。

やろうとしてることはキライじゃないんだけどね。
面白い映像にしようとしてるのは分かるし、
映像だけ切り取ってポストカードなんかにしたら、あっ素敵って思うかもだけど。
実際見たら面白くないんだよー。なんでかなぁ。
サービスデーで1000円で観たけど、それさえ勿体なかったって思っちゃった。
ま、チラシや予告にだまされたってことですな。



2006/05/31//Wed * 01:34
●○ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガー ドッペルゲンガー
役所広司 (2004/04/23)
アミューズソフトエンタテインメント

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ホラー要素が多く入っていると思っていてはじめは身構えていたのだけど
(ホラー苦手だから)、そうじゃなかった。
ただ最初の入り方はホラーっぽい。
それが観ていくうちに「あれ?」みたいなね。
「え、コント?」と思えば人間ドラマになっていたり。それもよかったかなと。

ひんぱんに感じたことだけど、映像がすごくいい。
ただ廊下を撮っているだけなのに、なにかヒンヤリとした空気が
流れていたりする。それで怖くなっちゃったり、ハラハラしたりね。
もちろん音響効果も絶大なのだろうけれども。
とにかく画面がすごくよかった。印象的だった。
とくに全体にかけて、光にすごくこだわって撮っているのかなぁという
印象を受けた。光の入り方っていうのが、もう絶妙!
光ひとつで場面の印象ってガラリと変わる。それをすごく効果的にやっていた。
ある場面で、画がとくにキレイだったので、なんでだろ?と思ってふと見たら、
ある物に影が映っていた。
その影が画面全体のバランスを取っていることに気がついて。
そんなことまで計算しているのかぁ!スゲーなぁって思った。

内容については・・・これが語れない。いろいろな見方ができる映画だと思う。
どんな見方かといえば、ドッペルゲンガーと本人とがいるけれども、
どちらに自分を重ねて観るのかという点で映画の世界観は変わる。
自分自身がどういうポジションで観るのかということかな。
あと無邪気で残酷なユースケ・サンタマリアの役をどう見るか。
これも観る側に任されている。
突然やってきた何も知らない青年のようにも思えれば、
まるで神のようにすべてを知り尽くしている存在に見える瞬間もある。
たとえば本人がドッペルゲンガーを殺してしまうシーンなんかは、
彼がそう誘導したとしか思えない。
あたかも主人公の運命を操っているかのように。

それから終盤のシーンについても、そこにいるのがドッペルゲンガーなのか
本人なのか、それともどちらでもない存在なのか、いろいろな解釈ができる。
ただどの解釈をしても、決してハッピーエンドではない。
最後まで人が殺されて、殺して、殴って、この先どうなるか分からないのに終わる。
だが不思議と納得ができる。
「こうなんだ」とただ認めることができる終わり方。

見方といえば、もうひとつ。この映画自体をどう見るかっていう点だ。
ブラックユーモアだという見方もできると思う。
私は…、“怖い”映画。ホラーのような怖さではなく、人間の怖さ、醜さ。
ふだん直視しないような醜いところって、きっと誰にでもあるけれども、
ドッペルゲンガーとしてそれが目に見える形で出てきたら直面せずにいられない。
しかも、この話では本当はドッペルゲンガーよりも本人のほうが
醜かったりする。
いや、ドッペルゲンガーと出会って、その存在を否定しようとすることで
ますます醜くなっていく。
無慈悲な、欲のかたまりの人間。
そんな彼の行動を見るのは、たとえ映画といえども辛かった。
自分をすべて知るということは、すごく怖いことだ。



2006/05/31//Wed * 01:33
●○スーパーの女

伊丹十三DVDコレクション スーパーの女 伊丹十三DVDコレクション スーパーの女
宮本信子 (2005/09/22)
ジェネオン エンタテインメント

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爆笑したいと思い観たけれど、その願いは叶わなかった。
コメディタッチだけれども、声を出して笑うにはなかなか至らない。
が、しらけるわけでもないし、
笑えなかったからといって何ら不満はない。

コメディでありながら話そのものがよく出来ていたのだ。
とにかくダラダラしたところがなく、
どんどん展開してゆくのも気持ちがいい。

スーパー《正直屋》がさまざま壁を乗り越え成長してゆく姿は、
下手な恋愛モノよりも感動的。
私としては、なんだかまた接客をやりたくなった。
‘お客様’と向き合うことは、
とても気持ちがいいものだ。
映画を観てこんな感情になるのも、
はじめて私に接客を教えてくれた某ケーキ屋のおかげである。
自分の力不足ですべては実現できなかったけれども、
その店は真摯な接客態度をていねいに教えてくれた店なのだ。

意外にも涙が出てしまったシーンがあった。
このシーンで泣く人はあまりいないだろう。
リパック問題をめぐっての話し合いの中で、
製造担当のパートさんたちの不満が爆発した瞬間である。
上の立場の者が知らないところで、
そこで働く人々が大きな不満をかかえている。
会社として、それはなんて不健康なことだろうか。

すなおな心で見られる、とてもいい映画。



2006/05/31//Wed * 01:31
●○十二人の優しい日本人

12人の優しい日本人 12人の優しい日本人
塩見三省 (2000/10/25)
ジェネオン エンタテインメント

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オープニングがまず好き。あの旋律と、タイトルが日の丸で上がってくるとこなんかがイイ。
笑える箇所は、意外とそんなに多くはない。
誰かが面白いことを言ったりして笑える、というよりは、人間本来の面白さが全面に出ていた気がする。
別に狙ってやっているとかそういうのではなく、なんかちょっとした行動がおかしかったりする。
そういうのは作品全体にかなり仕組まれていた。思えば、人間それが普通だ。
ドラマや映画みたいに洗練された行動なんてしない。
ふだん、みんなどっかで気づかないうちに面白いことをたくさんやっている。
趣味は人間観察、なんて言い出す人も世の中にはいるくらいなのだから。

ある演劇畑の人が言っていた。「芝居をする上で大事なことは、
ふだん無意識のうちにしていることを意識化してどれだけ演じられるか、ということだ」と。
たとえばここにひとつのコップがあると想定して、熱いお茶を飲む演技をする。
それだけでも、私のような素人にはなかなかうまくいかない。
コップが想定上のものになってしまうだけで、
ふだんお茶を飲むためにしている“無意識”の行動がうまくいかなくなる。
コップを見る、コップを持つ、コップを口に近づける、
湯気などから温度を察する、息で冷ます、飲む、コップを置く、といった一連の動作。
あまりにふだん意識しない行動であるから、それを演じるのは難しい。

しかしそれをやってのけてしまうのが役者だ。
この「12人の日本人たち」は、一見しただけでも皆個性がばらばらだ。
一見まともな熱弁男、いつまでも少女気分の5歳児母親、ジョークもわかるおじさん歯科医、
人のいいタジタジおやじ、やたらと話を進めたがる男、派手な服の役者、
鼻血を出す同情オバサン、主張はしないが確固たる考えを持つ陪審員、仕事第一のサラリーマン、
結婚相手が見つからず卑屈になる男、パフェと酒好きな情緒不安定男、手帳に何でも書き留める自称理論家...
とにかく、12人とも生きてきた世界がちがう。生活背景が違うのだ。
生活背景が違うということは、もちろん同じようにお茶を飲むだけでもその飲み方に違いが出るということだ。
もっと幅のある「何を飲みますか」からはじめると、
オーダーの仕方からセレクトからその後の行動まで、何から何まで違う。
見ていると、どうにもこうにも面白い。
とりたててクローズアップされないような、一連の行動こそが面白いのだ。
もしあなたが一度この作品を観て無駄の多い映画だと感じたなら、ぜひ二度目を観てほしい。
するとすべてのつじつまが合い、無駄どころか少しの余分もない作品だときっと思い直すことだろう。
映画のキャラクターといえども、一人ひとりにそれぞれの家族があり、家があり、生活がある。
それが見て取れる。きちんとキャラクターが生きている。

また、彼らの関わり合いというのも面白い。
これは例を挙げていたらきりがない。
なぜならこれそのものが密室で12人が会話しあうというストーリー、つまり、
彼らのやりとりこそがドラマのすべてであるからだ。
つまり、すべてが面白い。おのずと、こういう結論になってしまった。

ちなみに私はこの映画のモチーフになった「12人の怒れる男」のほうを先に見ていたのだが、
「あの作品を三谷幸喜がどうイジっているんだろう?」と思っていたら、
とんだ間違いだった。イジるもなにも、アレンジもなにも、まったく別モノの作品だ。
同じ目線で見てはいけない・・。



2006/05/31//Wed * 01:23
●○ベルリンフィルと子どもたち

ベルリン・フィルと子どもたち スタンダード・エディション ベルリン・フィルと子どもたち スタンダード・エディション
ドキュメンタリー映画 (2005/09/22)
レントラックジャパン

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ここまで純粋なドキュメンタリー映画って、初めて観たかも。
実際にあったことが、映画になるんだ・・っていう新しい感動を覚えた。
内容もすばらしかった。
表向きのテーマは“オーケストラと創作ダンスのコラボレーション”だったけれども、
大きな裏のテーマはやっぱり“子供たち”だったと思う。
“現代の子供たち”をとても的確に捉えていたし、
それを大げさに悪く言うことも、良く言うこともなく、しっかりと映し出していた。
ウソのない映画だと感じた。

実際に“現状”を強く突きつけられたようで思わずイヤになった場面もあった。
「これがいまの子供たちか」って。もちろん皆じゃないし、一概には言えないけれども。
だけれどこの映画に出てきたような子供たちって、今増えていると私は感じる。
友だちと一緒じゃないと行動できない、
指示を出されたことでも周りのみんなが始めだしてからじゃなきゃ自分も始められない。
笑われるのがこわくて真面目にできない。
自分がバカに見えるんじゃないかという不安。
真面目にやってる子をバカにしたり茶化すことで作る仲間意識。
そういうものに囲まれて生きている子たちって、意外と多いんじゃないかな。
現に大学でそういう子に出会うこともある。
「手をまっすぐ前に伸ばして」って言われているだけなのに、できない子がいる。
できないっていうより、しようとしない。
「手を伸ばして」って言われて、周りの子がはじめるまで待ってる。
し始めてもなんとなくヒジを曲げたままだったり、
女の子だとそんな時にまで自分を可愛くみせたがってる子もいる。
この間「ずいずいずっころばし」みたいな遊びを授業でやったんだけど、
真剣にやりたがらない子は多いね。
きっと、そういう遊びを真剣にやってる自分がカッコ悪いとでも思っているんじゃないかなぁ。

…そんなことを、映画観ながらついつい思い出しちゃってた。
けど、そういうのって日本人の特性かと思っていたら、これはドイツ映画でしょ。
何もこの国に限ったことじゃないんだなぁって、妙に納得した。
正直「いいかげん真面目にやればっ!」ってスクリーンに向かって叫びだしたくなったことも多々あった。
それだけに少数派が多数派を引っ張っていった後半や、
皆が真剣になり始めたラストあたりは見応えがあった。

ダンスの講師が発した言葉は、一言一言がどれも魅力的だった。
それらは、どれも真剣に生徒たちと向き合った上での言葉だった。
だからこそ心に突き刺さるようなものもあった。
そしてその言葉の数々を、つねに自分にも向けられているものとして私は聞いていた。
踊りに関わることで実感も生まれやすかったし、映画を観ている間じゅう、
自分も一緒に彼のワークショップを受けている気分だった。
とくに、学校の先生から「あなたが芸術家として言いたいことは分かるわ」と言われて、
「僕は芸術家としてではなく教育者として言っているんだ。むしろ教育に興味があるんだ」
という様なことを彼が言っていたけれども、その言葉には強く惹かれた。

身体を使った教育は、必要だと私も切に思う。
試合とか、勝ち負けとか、運動神経とかが関わってくる今の“体育”とはまったく別の。
それが、ダンスであって私はいいと思う。
あらゆる面で役立つ“教育”にそれはなりうると確信している。

自分にとってとても有意義な映画ではあったけど、
オーケストラについてはもう少し深入りしていてもよかったかも。



2006/05/31//Wed * 01:21
●○Shall we ダンス?

Shall We ダンス? (通常版) Shall We ダンス? (通常版)
役所広司 (2005/04/08)
角川エンタテインメント

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想像していたより、ずっと面白かった。
っていうか役所さんってやっぱスゴい!!!
だって「普通のおやじ」だよ。
どこの家庭にでもいそうなお父さん。
超自然でさりげないしぐさとかに現実味あって。
まるでそこにカメラなんてないみたいなんだよね。
家の中の場面なんてふつうの家庭を覗き見しているみたいだった。
役所さんの演技だけじゃなくて、撮り方もさりげないところがあって好きだった。
主役を大写しにするのはもちろんあるけれども、ふつうにずーっと引きで撮ってたりするの。
途中で「もうそろそろアップにするでしょ」っていうタイミングでそうならない。
だからシビレを切らしてこっちがさがすと、「あ、いた!」って。
豆粒みたいな大きさで、役所さんと草刈さんがしっかり映ってる(笑)
それも一瞬とか短い時間じゃないからね、かなり長いから。
そういうさりげなさっていうか素朴さはいろんな節々で感じて、好きだった。
「やっぱ日本映画っていいなー」って思っちゃった。

あとは役所さんがはじめてダンス教室に足を踏み入れるシーンが好き。
あのドギマギしてる感じとか、行こうかやめようか迷っている感じとかがめっちゃ好きだ。
その緊張、わかるもんね。
私もねーはじめて行くダンス教室のドアを開けるときは心臓がノドから出そうだからね。
ドアを開ける前の「勇気をふりしぼれ、自分!」って感じと
開けてスタジオに入っちゃった後の「あ~あ、入っちゃったよ・・」っていう“あとには引けない”感が
なんともいえないっていうか。まあそういう感じが自分は結局好きなんだろうけれどもね。
でも役所さんのあの役ってダンスまったくやったことのないサラリーマンだし。
だから緊張はもっと大きいはず、、と思うと
結果的に足を踏み入れることのできた彼の勇気はスゴイっ!(まあ事故といえば事故だけど)笑

なんかねー。これを見てダンス始めた人とかやっぱいるんだろうね。
すごいいいことだよね。っていうかうれしいし。
私は社交ダンスやったことないけれど、きっと踊る楽しさっていうのは何のジャンルであろうと一緒だと思うから、
そういうの知ってく人が増えるっていうのはやっぱうれしくなっちゃうんだよね。
映画見ててもそういう楽しさが伝わってきてこっちも楽しくなっちゃったし、そう!
役所さんがダンスにハマっていくあの様子、すっごいリアルだった!
踊る楽しさを感じた瞬間とか絶妙だった。「うわー、楽しくなっちゃったんだ、この人!踊ることが!」って
はっきりわかる瞬間があったよね。
あんな感情を演技できるのがほんとスゴイよ。



2006/05/31//Wed * 01:18
●○フジ子・ヘミングの軌跡

フジ子・ヘミングの軌跡 フジ子・ヘミングの軌跡
菅野美穂 (2004/03/17)
ポニーキャニオン

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期待よりよかった。すごくよかった。
菅野美穂だからまあ間違いってことはないだろう、ぐらいの気持ちで借りたんだけれど。
シリアスで暗い映画…っていうよりは、まじめな映画だっていう印象をうけた。すごくまじめに作ってる。
全体を通して、体の動きとか指とか音とか楽譜の書き込みとかに関しては、現実味に欠けるところはあって、それはきっとピアノに関してほとんど無知なわたしでもそう感じちゃうってことは、きっとプロから見ればいろいろ突っ込みどころ満載な映画なのかもしれないけれど。
でも、それにも勝るくらいのたくさんの感動がある。観終わった後に残るのは、断然そっち。

いちばん印象に残っているのは、フジ子が母親に反発するところ。
小さいころから親が敷いたレールの上を否応なく歩かされてきて、
自分にはそれしかなくなっているっていうのを実感している。
本来なら若くてほかの可能性もたくさん秘めている時期なのに、フジ子にはピアノしかない。
すがるように生きているんだよね・・最初は。
ピアノでつまずくことは、フジ子にとっては人生につまずくことと同じ。
家で母親の指導を受けているから、物理的な逃げ場もないし。親が敷いたレールって、何にも増して強い。
脱線したくてもインプットされているんだし。このレールしか走れない、って。あらかじめ。
だから途中で母親が「自分のことは自分で決めなさい」って言っても、
子供にとってそれはもう無理だよね・・。だけどフジ子の母親は、それさえも
「甘ったれるんじゃないよ」と言って叱る。フジ子の母親に対する苛立ちとか、憎いと思う感情を、
菅野美穂はよく表現していたと思う。本当に彼女はすごいよ。微妙な表情でぜんぶ表してしまう。
演技に見えない。ぜんぶリアル。
はじめは菅野美穂がフジ子・へミングっていうのにいまいちピンとこなかったのに、観ていたら本当にピアニストの顔になっている。ピアノがない部屋で、楽譜を見て架空演奏しているシーンなんてまるで何かが乗り移っているみたいだった。道端で倒れこんで、視線の先にオレンジを見つけるシーンもそう。
あそこは特にすばらしかった。あの「おいしい」の台詞を、あんなにすばらしく言える人なんていないよ。

結局彼女は自分の意思でピアノを選んで、親が途中まで敷いたレールの続きを彼女自身の力で繋げてゆくわけだけれども、もし自分だったら・・って考えると、怖くなる。
強い女性だよね・・。意地があって、絶対にやってやるっていう気持ちがある・・。そしてその意地は、まぎれもなく厳しい母親のおかげで身についたものには違いない。

いや、菅野美穂ってすごいよ!見る目が変わった。すごい。
あ、あとこの映画にはドイツ人がたくさん出てきたけど、ドイツ語の響きがわたしは好きなので大変心地よかった。
やっぱいいなー。野際陽子がふつうの人の役っていうのも新鮮だった(笑)。
あと子役も上手い!観てよかったな



2006/05/31//Wed * 01:15
●○オペラ座の怪人

オペラ座の怪人 通常版 オペラ座の怪人 通常版
ジェラルド・バトラー (2005/08/26)
メディアファクトリー

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迫力満点。テーマ曲が流れるたび、ハラハラドキドキ。
ミュージカルを観たことのない私は、ぜひ観てみたいと思った。
映画化するにあたって、どのくらい手が加えられているんだろうか。
舞台を観ていないので想像することしかできないけれど、ほとんど変わっていないんじゃないかなぁ。
スクリーンを観ながら、そこに舞台があればなぁ・・って、ずっと想像してた。
観てもいないくせに図々しく、「これは舞台でこそ最も生きる作品じゃないかなぁ」なんて呟いてみたり。
とにかく映画を観終わってからの感想は、「舞台が観たい!舞台が観たい!」の一言。
それにしてもファントムはかっこよかった。
単に冷酷で純粋なだけのキャラクターかと思いきや、すごく人間らしい役柄で驚いた。
仮面をつけた、あのファントム像っていうのがあまりに有名で、キャラクターとして確立されている印象が
あったんだけれど、実はそうじゃなくて一人の男、多面性のある人間なんだなぁと改めて実感した。

ただ、内面的な人間らしさはそうやって感じたんだけれど、
身体的な人間らしさ・・っていうのが実感できなかった。
どういうことかというと、映像がすごくきれいで人物もすごくきれいに撮ってるっていうのに加えて、
こういう映画だから生理的な音がない。
息をする音は(計算されて録っているところ以外では)ないし、生の足音もない。
だから、すごく小さな指摘だけれど、途中ファントムの鼻の穴から、鼻水がキラッと見えた場面があって、
ほんの一瞬なのに、すっごい気になった。「あれっ?」みたいな。すっごく違和感というか、不自然だった。
舞台だったらそんなに気になってないと思う。やっぱり生身の人間がそこにいるわけだから。
だけど映画で、しかもすごく美しい撮りの映画なんだから、鼻水は映さないでほしかった。
仮面を着けてない、醜くく見せてる状態のファントムのときなら許せたかもだけど。
まぁでも、一瞬とても美しい画の映画だけど、実際はすごく人間くさい映画、ってのも事実。
その差は激しかった。やっぱり一度舞台で、ここまで画的に洗練されていないものを観たい。

それから何度も言うけれどファントムはすばらしい。前半では、とにかくかっこいい。色っぽい。
口づけもしていないのに官能的って、なかなかない。これは映画ならではかもしれないな・・。
どんな目にあったっていい、みたいな危険な気持ちになった(笑)
そして後半は、役作りにもう感服。とくに劇場で仮面を外されてからの振る舞いはすばらしかった。
最後まで、取り乱しながらもまっすぐに気持ちをぶつけてくる姿が、心に痛かった。

なんだか、ところどころ『エレファント・マン』のメリックと被ったなぁ。見世物小屋とか。



2006/05/31//Wed * 01:13
●○ネバーランド

ネバーランド ネバーランド
ジョニー・デップ (2005/08/03)
アミューズソフトエンタテインメント

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『ピーターパン』のお話のモデルになった、ピーターという男の子・・。
そのピーターは見ていてとっても素敵な子だったのだけれど、映画のストーリー上、ピーターよりも先にマイケルという男の子が出てきてしまい、そのマイケルがものすごく魅力的だったので、
個人的には彼のほうに強く魅かれてしまった。どんな子なんだろう?この先どんなふうに育っていくんだろう?って。そしてはじめの出番の後はあまり出てこなかったので、ちょっと悲しかった。

ピーターももちろん可愛い。はじめて書いた芝居が、打ち切りになったときの寂しさは言葉で言い表せるものじゃなかったと思う。
悲しくて、悔しくて、自分が馬鹿みたいに思えて、心を痛める様子がすごい伝わってくる。
ノートを破く気持ちもわかる。だからそういう、不器用な、辛い思いをしたくないから幼い心を閉ざしてしまおうとするんだけれど。そこで劇作家バリと出会う。
彼がバリと出会えて、本当によかった。だってあんな幼いころから閉ざしていたら、いくら器用に生きられても何も感じられない大人になっていたかもしれない。
もともと子供は感受性の強い生き物だし、それを引き出してくれたバリとの出会いは、ピーターの人生の中で大きなものになっただろう。

感想を一言で言うなら、純粋にいい話、ってところ。心があったかくなるような。私もバリみたいな大人に出会いたいと思ったし、またあんな大人になりたいと憧れもした。
そうは言っても、彼のような大人には簡単にはなれっこない、彼はヒーローだと思う。
憧れの中の憧れ。
それから、夢のある話なのに、バリが妻に逃げられるところなんかは良かった。
あれで、子供たちや夫人とも仲良く、妻とも円満、って展開が待ち受けていたら、ありえない!って叫ぶところだったけれど。そのへんは、現実味もあって良かった。



2006/05/31//Wed * 01:09
●○かまち

かまち かまち
谷内伸也 (2004/08/18)
ポニーキャニオン

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ご存知、山田かまちの生涯をモデルにした映画。
第一の感想は、正直期待していたほどではなかった。
かまちを直接知る人以外の人にとっては、かまちはその絵や詩という作品のなかで生きつづける存在だ。
だから実際の彼がどんな風だったかは知らず、興味をひかれる。
で、その結果観た映画がこれ。なんだか、がっかりさせられる。
もちろんこの映画に真実味をそれほど求めるわけではないけれど、でもやはり“演じてます”的な感じには
テンションが下がった。ファッションはけっこうよかった。画としての見た目も悪くはなかった。

やっぱり演技の面だ。主演はもう少し選んだほうがよかったんじゃないか・・・。
外見は、役にぴったりだと思うけれど。
下手に感情を入れろとは言わないが、あまりに棒読みだと引いてしまう。
ただしオープニングに限っては良かった。あれは台詞ではないし、観る側によって受け取り方は
さまざまだから、あのくらいで丁度よかった。

あと、脚本の問題になってくるのかもしれないけれど、ストーリーの構成に曖昧さを感じた。かまちの生きていた時代と現代とを交差させて描いていながら、中途半端におわっている。
2つの時代のあいだで変わったもの・変わらないもの・それからかまちの残したもの、などが描きたかったのかなぁ・・という感じは受けたが、対比も融合もいまいちパッとしなかった。
もう少しメリハリが欲しかった。

それから、1箇所、どうも腑におちないところがあった。それはかまちの死の描き方。
死ぬ瞬間がまったく描かれていない。いきなり死んでいる。で、死んだかまちを前に母親が泣いている。
でも母親も、友人も、あまり悲しそうにみえない。泣いたり叫んだりしている割には、いまいち死んだという実感が伝わってこない。
もう、死を淡々と扱いたいのか、そこは感情を揺さぶりたいのか、どっちつかずでわからない。
熱演とは裏腹に、不自然さにこちらは冷めてしまうというか・・。

とにかく、曖昧で、濃さのない映画。出演者のファンが観るにはいいけれど、かまち好きには微妙かも。
最初のオープニングのところだけで充分。



2006/05/31//Wed * 01:06
●○誰にでも秘密がある

誰にでも秘密がある スタンダード・バージョン 誰にでも秘密がある スタンダード・バージョン
イ・ビョンホン (2005/03/25)
アミューズソフトエンタテインメント

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めちゃめちゃ面白い映画だった。
たまにはこういった明るい映画を見てもいいんじゃないだろうか。
チェ・ジゥの演技も可愛らしくて好きだったけれど、
何よりイ・ビョンホン演じる役柄がやはり格好よかった。
色気があって、優しくて、3姉妹がハマるのもうなずける。
(しかしまさか3人ともと関係を持っていたとは思わなかったので、
長女との関係が判明したときはビックリした…)
ただ、彼がめそめそと泣くシーンと、次女が元彼と復縁(?)したところには
違和感をおぼえ、いまいち納得がいかなかった。(元彼の魅力が、
映画からあまり伝わってこず、どこがいいのかさっぱりわからなかった)



2006/05/31//Wed * 01:04
●○茶の味

茶の味 グッドテイスト・エディション 茶の味 グッドテイスト・エディション
坂野真弥 (2005/02/25)
レントラックジャパン

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映像作品というだけあって、目で観てとても面白い映画だった。
ひとつの画として切り取って観てみても、
もちろんアートとして楽しめるが、それが“動く”
ことにより、より面白さが増していた気がする。
特に少年の額から列車が出発していくシーンなどは、
ただ単にそれを静止画として観るだけでは、
面白さが半分も伝わらないだろう。
また、映像はありえないようなものでありながら、
反面、自然体の演技で生活感にあふれていた。
「ありえない日常」とでも言おうか。
浅野忠信演じる「おじちゃん」の役は、大らかで、器が広く、
しかも少年のようでもあって、格好がよかった。
出てくる人間が皆個性的でいい人ばかりなので、なんだか嬉しい気持ちになった。




2006/05/31//Wed * 01:02
●○下弦の月~ラスト・クォーター~

下弦の月 ~ラスト・クォーター 下弦の月 ~ラスト・クォーター
栗山千明 (2005/02/26)
松竹

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完成度の高いファンタジー。
映像はどこをとっても美しく、絵本を見ているような感じだった。
原作の漫画が好きだったが、だいぶそれとは違うこの映画も、結構よかった。
ただ漫画のほうがゆっくりで、映画は駆け足で観ているような感じだった。
(漫画はじっくり読まないと理解するのが難しかったので、かなり時間をかけて
読んでいたせいだと思う)
みんな誰かを想っていて、その想いは必ずしも報われるものだとは限らない。
一番悲しい恋をしていたのはアダムだと思う。
自分でなにもかも分かっていながら、ひたむきに一人の人を愛する姿が、切なかった。
ただこの話は、ありえないような話だけれども、なんだかありえるような話でもある。
場面も、すごく現実的なところと夢の中のようなところとがあり、
極端なそれらが交差している。
もし、この世の人間がすべて誰かの生まれ変わりで生きているのだとしたら、
この映画は、現実を形づくる背景―もうひとつの世界なのかもしれない。



2006/05/31//Wed * 00:59
●○2046

2046 2046
トニー・レオン (2005/04/27)
レントラックジャパン

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想像していたものとはかなり違っていた。
全体を通して暗いイメージで、少し気味の悪いような場面もあるのかなと
思っていたが、実際はそんなものは殆どなかった。
映し出されている世界も、アンドロイドと人間とが関わりあっている様子が
中心になっているものと思っていたが、現実の恋愛のほうがどちらかといえば
より具体的に描かれていた。
もし、現実世界のほうだけ見れば、普遍的な恋愛映画のようにもみえる気がした。
しかし、タイトルが「2046」とあるだけに、すべては「2046」に関わりあって、
もしくは隣り合わせに動いているのだろうが、何しろ複雑だった。
人と人とをつなぐ線が、何本も絡み合っていたので、私の頭では
なかなか理解しきることができなかった。
「えっ、これ誰だっけ?あ、あの時に出てきた人!?」とか
「○○って誰だ!?そんな人いた??」とかでいっぱいいっぱいで・・・。
たぶんそうとう悲しい恋があったりするのだろうけれど。
もしできるなら、もう一度観たい、と思った。
何度も観るうちに、登場人物それぞれの人生がだんだん紐解けていくのだろう。
きっと観るたびに、また新しい世界をこの映画の中に発見できそうだ。
面白かったのはせりふの間の取り方。
なんだか新鮮だった。
それから、男も女もいつもタバコを吸っているのにはびっくりしたのだけれど、
1箇所、特にタバコが効果的に使われていて、それがとってもよかった。
今でもそのシーンが、頭の中に何度も浮かんでくる。



2006/05/31//Wed * 00:56
●○笑の大学

笑の大学 スペシャル・エディション 笑の大学 スペシャル・エディション
役所広司 (2005/05/27)
東宝

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とにかくおもしろかった。
一冊の喜劇の脚本をめぐっての展開だが、
まるで「笑の大学」という芝居を観ているような気分になる。
喜劇をめぐるこの映画そのものが喜劇で・・・。
キャラクターひとりひとりが強い個性の持ち主で、特に主役の二人に関しては
ものの言い方からオーバーなリアクションまで、すべてが楽しめる要素だ。
人だけではなく、小道具から町の風景から衣装から音楽からエンドロールまで、
どこをとってみても面白い。
しかもただ笑えるだけでなく、愛着の湧く人物像で、
主役二人の過去にさえ興味深くなる。
二人とも、それぞれの魅力を思う存分にかもし出している。
人間も、物も、すべてが生き生きとしているので、何度でも観たくなる。



2006/05/31//Wed * 00:53
●○アイ,ロボット

アイ,ロボット 通常版 アイ,ロボット 通常版
ウィル・スミス (2005/02/04)
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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人間の創り出したロボットたちが、大革命を起こしてしまう・・・
そんなストーリーをのみ込みながら、この映画で緊迫感や恐怖を感じるのは、
この映画を単なる未来映画ではなく、現実感あふれるものとして
受け取っているからだと感じた。つまり、このような時代は、
もういつ来てもおかしくはない、現実のものとなり得るから怖いのだ。
心を持ってしまったロボットにとって世界は残酷だ。
心を持てば、悲しみも感じる。主張もうまれる。
しかし世間は人間と同等の権利を与えはしない。
ロボットにとって心を持つことが幸せだとは、どうしても私には思えない。
だが勝手なことに、サニーを見ていれば愛着が湧いてくる。
可愛くて友達になりたくなる。
こういう感情を持ってしまうとなおさら、ロボットと人間の関係はこじれ、
世界はおかしな方向にゆがんでゆく。
生み出してからでは、遅いものもあるのだ。
人間は、夢を追うあまり、
それに対する受け入れの態勢がきちんと整っていないにもかかわらず、
次々と新しいものを生み出してしまう。
それを、跡形なく、もとの「無かった状態」にするのは極めて困難なことなのに。



2006/05/31//Wed * 00:49
●○誰も知らない

誰も知らない 誰も知らない
柳楽優弥 (2005/03/11)
バンダイビジュアル

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生活がどんどん切り詰められ、追い詰められてゆくなかで、
子供たちの生きる姿がありのままに描かれている。
それも単なる悲劇ではなく、つねに幸福とユーモアがそこにある作品。
話の流れも、現実とはうらはらにどこかゆっくりとしている。
それが逆に、それこそが彼らの生活していた
「ありのままの時間」なのだと、かえって現実感を伴わせる。
監督が細かい台詞は決めずに役者たちにまかせたと言うだけあって、
たわいもない内容のおしゃべり、私たちが子供時代に経験したそのままのような場面がいくつもある。
すべては無駄ではなく、自然な演技に惹きこまれる。
主役・柳楽優弥の表現がとてもよかった。
顔の表情のちょっとした動きで、幸福、苛立ち、悲しみなどを実によく描き出していた。
この映画は、実際に起きた事件をモチーフにしているらしい。大きな事件だけれども、
映画を撮るにあたりいかにして事件性から離れさせるかという点で監督は悩んだという。
その点は大いに成功している。
母親も決して悪人という描かれ方はしていないし、
何より当事者である子供たちが、巡る季節の中で、さまざまな人と出会い、
追いついたり取り残されたりして生きている「日常」が、生き生きと映し出されているのである。



2006/05/31//Wed * 00:46
●○アメリ

アメリ アメリ
オドレイ・トトゥ (2002/08/02)
ビデオメーカー

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典型的なフランス映画だと、ある人は言っていたけれど、 
もともとフランス映画というものがどういう特質のものか知らないので、
その点についてはよくわからない。
アメリがすっごく可愛くて、楽しい映画だった。映像も、色彩が豊かで綺麗だった。
アメリのいたずらには、本当に困っていた人もいたようだけど(笑)
彼女のいたずらは、どれも天才的!仕事はカフェじゃなくてなんかの企画をやればいいのに。
いたずらもそうだけれど、彼女が幸せに思うちいさな出来事が、
いっぱいでてきて、見ているほうが楽しい気持ちになった。
それから、彼女の恋は、きっと世界一幸せな恋だけれど、
現実だったら自分には無理・・なほど、アメリの世界って独特。



2006/05/31//Wed * 00:43
●○スパイダーマン

スパイダーマン スパイダーマン
トビー・マグワイア (2006/03/29)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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アニメとはぜんぜん違って、こっちも面白かった。
ピーターの性格が、アニメより繊細だった。
気になったのは、グリーンゴブリンが、もちろんわざとだろうけれど、
あまりに作り物すぎて、違和感があった。表情がいつもおんなじだし。。
戦いのシーンでは、建物が破壊されすぎて、一瞬ゴジラでも見ているかのような気になる。
実写で、生身の人間だけあって、人物の内面描写が切なく伝わってきてよかった。
スパイダーマンが町を飛びかうシーンは、糸に振り回されているように見えるのは
気のせいだろうか…。



2006/05/31//Wed * 00:37
●○スパイダーマン2

スパイダーマン 2 (UMD Video) スパイダーマン 2 (UMD Video)
トビー・マグワイヤ (2005/04/13)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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前作よりも、迫力があってよかった。
また、スパイダーマンであるがゆえに抱く葛藤も強く出されていた。
迫力と切なさの掛け合いのように場面が展開し、メリハリがあった。説得力もある。
確かに人を救っておいて、強盗呼ばわりされたり指名手配されたりするなんて誰だって嫌になる。
そのぶん、列車事故でスパイダーマンが力尽きたとき、たくさんの市民が彼をかばった場面は、
感動ものだった。涙がでた極めつけのセリフは、「まだほんの子供じゃないか」。
それから、スパイダーマンを捨てたのに、自ら火事の中に子供を助けようと飛び込んでゆくシーン。
彼は、特殊な能力と運動神経を得てヒーローと呼ばれるに至ったけれど、
もともと心にヒーローの心が携わっていたんだと思った。



2006/05/31//Wed * 00:32
●○アンナ・パブロワ

アンナ・パブロワ アンナ・パブロワ
エリック・グラス、レニングラード・キーロフ・バレエ 他 (2001/04/27)
ビデオメーカー

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実在したバレリーナの伝記映画で、そのひとりのバレリーナに何百人という人が
思いを懸けて作品を作っているというのはすごい。
主演はとてもきれいな女優さんで、うっとりと見惚れてしまう。
しかし、残念ながら、バレエの真髄を語るには、バレエの要素が少なすぎたと思う。
本物のバレリーナにこの役をやらせてはいけないのだろうか。
練習風景が少ないし、舞台では上半身ばかりでほとんど下半身の動きが映っていない。
上半身の動きも、身体を反らせて腕を動かすという、
正直別にバレリーナでなくてもできる動作が多かった。表情はすごくいいのだけれど・・。
根本になるが、体つきと姿勢とにバレエを感じさせない。
ふつうの人の身体だし、ふつうの人の姿勢。
そのせいか、ジャズダンサーがバレエを踊っているみたいに見えて、一流バレリーナの風格はない。
映画の中で、「絵や写真では君の真実は伝わらない、パブロワはステージにのみ存在する」という
言葉があったように、映画で彼女の栄光を表現するのは難しかったかも知れない。


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